下町情緒あふれる谷中・根津 文化や生活感を楽しめる谷根千(やねせん)散策

公開日 : 2018年05月30日
最終更新 :
谷中のシンボル、ヒマラヤスギ
谷中のシンボル、ヒマラヤスギ

 昔ながらの情緒が残る下町の谷中・根津・千駄木。谷根千(やねせん)として親しまれ、今ではぶらぶら散策する人気スポットになっています。不忍通りから1本中に入ると、雑貨屋さん、お花屋さんなどが軒を連ね、どこか懐かしい昭和の雰囲気が伝わってきます。今回は、根津の観音通り商店街から谷中の三浦坂をのぼりながら、地元で人気のスポット、シンボル、外国人も関心の高い場所などを紹介します。

谷中で愛され続ける「ヒマラヤスギ」植木鉢から高さ20メートルの巨木に

谷中で愛され続ける「ヒマラヤスギ」植木鉢から高さ20メートルの巨木に
植木鉢から高さ20mの巨木に成長したヒマラヤスギ

 三浦坂を上り切ると、目の前に大きな木が見えてきます。谷中のシンボルであり、地元で愛され続けている「ヒマラヤスギ」。谷中1丁目にある三叉路の一角にあり、映画やドラマのロケ地としても知られています。戦前、現在のみかどパンの店主の祖父が植木鉢で育てていたものが、今では幹回り約3m、高さ約20mまで成長しました。樹齢は80~90年ほど。

 最近では、海外のガイドブックでこの一帯が紹介されたこともあり、外国人観光客の姿もよく目にします。

■ヒマラヤスギ
・住所:〒110-0001 東京都台東区谷中1丁目6-15

アメリカ生まれの日本画家アラン・ウエストさんのアトリエ&ギャラリー

アメリカ生まれの日本画家アラン・ウエストさんのアトリエ&ギャラリー
日本画家アラン・ウエストさん

 ヒマラヤスギの隣には、お寺のような門構えのユニークな建物があります。アメリカのワシントン出身の日本画家アラン・ウエストさんのアトリエ&ギャラリー。

 屏風絵などの作品が展示され、ガラス張りのアトリエでは、日本画の技法や絵を製作する様子を気軽に楽しむことができます。日本の伝統的な絵画表現を守りながらも、自然の力強さを感じる独創性に富んだ作品が印象的です。

アトリエ&ギャラリーではアランさんの製作の様子も見学できます
アトリエ&ギャラリーではアランさんの製作の様子も見学できます

■繪処アラン・ウエスト
・住所:〒110-0001 東京都台東区谷中1丁目6-17
・URL: http://www.allanwest.jp/index.html

江戸時代にタイムスリップ、「大名時計博物館」

江戸時代にタイムスリップ、「大名時計博物館」
江戸時代の貴重な大名時計が並ぶ博物館内

 三浦坂を上がっていくと、大名時計博物館があります。陶芸家だった上口愚朗(かみぐち・ぐろう)さんが収集した大名時計が展示されています。江戸時代に大名お抱えの時計師たちが製作したものがずらり。

 掛時計、櫓(やぐら)時計をはじめ、台時計、枕時計、印籠時計、御籠時計、置時計などさまざま時計が展示されていて、江戸時代にタイムスリップしたような空間が広がっています。

江戸時代に使われていた印籠時計
江戸時代に使われていた印籠時計

■大名時計博物館
・住所:〒110-0001 東京都台東区谷中2丁目1-27
・URL: https://t-navi.city.taito.lg.jp/spot/tabid90.html?pdid1=335

まさに家庭の味、根津で人気のお弁当屋さん「一二三(ひふみ)」

まさに家庭の味、根津で人気のお弁当屋さん「一二三(ひふみ)」
たくさんのおかずが楽しめてボリュームたっぷりの一二三のお弁当

 地元で人気の仕出し屋さん「一二三(ひふみ)」。日替わり弁当は開店してまもなく売り切れるほどの人気です。

 3種類のお弁当か、定番のおかずに加えて10品のおかずから2品を選ぶことができるお弁当があります。たくさんのおかずが楽しめてボリュームもたっぷり。近くの公園でおいしくいただくのも散策の楽しいところです。

■一二三(ひふみ)
・住所:〒113-0031 東京都文京区根津2丁目25-6

喫茶・ギャラリー「りんごや」でひと休み

喫茶・ギャラリー「りんごや」でひと休み
ホットケーキが人気のりんごや。散策のひと休みに。

 かわいらしいカフェもいくつかあります。観音通り商店街の一角には、本屋とギャラリーを兼ねた「りんごや」があります。一番人気は手づくりのホットケーキ。

 店内には、週替わりで個展などの作品展が開かれています。作家さんの作品を眺めながら、芸術や文化にも触れることができます。散策途中でちょっとひと休みというのもいいですね。

■りんごや
・住所:〒113-0031 東京都文京区根津2丁目22-7
・URL: http://ringoya-galerie.com/

みちのくの味噌を届ける「秋田屋」

みちのくの味噌を届ける「秋田屋」
都内でも珍しい味噌専門店

 秋田県出身の初代が開いた「秋田屋」は、都内では珍しい味噌専門店。店内は昔ながらの土間のある空間が広がっています。みその種類も豊富。みちのく味噌、赤こし味噌、赤だし味噌、白みその甘口、辛口があり、しょうゆ、塩こうじなどもあります。

みちのく味噌、赤みそ、白みそなど種類も豊富
みちのく味噌、赤みそ、白みそなど種類も豊富

■味噌商 秋田屋
・住所:〒113-0031 東京都文京区根津2丁目23-7

<マップ片手に探検気分で散策>

 「ちょっとお天気の良い日にぶらっとしてみたい」という時に、マップを片手に探検気分で楽しめる谷根千(やねせん)。生活感あふれる下町が垣間見れるだけでなく、作家の作品を楽しめるギャラリーカフェがあったり、世界で活躍する作家のアトリエがあったり、地元で愛される大きな木があったりと、自然や文化、芸術を存分に楽しめるスポットです。

記事:コウイチロー
※本記事は、「日本の歩き方」内、「おでかけガイド」に2015年7月3日に掲載されたものです。

筆者

地球の歩き方ウェブ運営チーム

1979年創刊の国内外ガイドブック『地球の歩き方』のメディアサイト『地球の歩き方web』を運営しているチームです。世界約50の国と地域、160人以上の国内外の都市のスペシャリスト・特派員が発信する旅の最新情報をお届けします。

【記載内容について】

「地球の歩き方」ホームページに掲載されている情報は、ご利用の際の状況に適しているか、すべて利用者ご自身の責任で判断していただいたうえでご活用ください。

掲載情報は、できるだけ最新で正確なものを掲載するように努めています。しかし、取材後・掲載後に現地の規則や手続きなど各種情報が変更されることがあります。また解釈に見解の相違が生じることもあります。

本ホームページを利用して生じた損失や不都合などについて、弊社は一切責任を負わないものとします。

※情報修正・更新依頼はこちら

【リンク先の情報について】

「地球の歩き方」ホームページから他のウェブサイトなどへリンクをしている場合があります。

リンク先のコンテンツ情報は弊社が運営管理しているものではありません。

ご利用の際は、すべて利用者ご自身の責任で判断したうえでご活用ください。

弊社では情報の信頼性、その利用によって生じた損失や不都合などについて、一切責任を負わないものとします。